2007年05月05日

有機化合物がビタミンになった

生物は生存・生育に必要な代謝経路における酵素化学反応などの生理機能を営むために様々な生理活性作用のある有機化合物を必要とする。進化の過程で、これらの化合物のうち、不足すると致命的なものは体内で生成できるようになった。ところが、短期間なら不足しても比較的問題ない化合物や容易に食料から摂取できる化合物は、それを摂取できずに病気や死に至る危険性よりも、体内で生成する器官を備えるコストの方が大きいため、次第に体外のみ(動物では食物、単細胞生物では環境水など)から摂取するようになり、合成に必要な代謝経路を失うようになったか、そもそもそのための代謝経路を進化させなかった。こうした有機化合物がビタミンになったと考えられている。

例えばコラーゲンの生成など水素運搬体を必要とする代謝経路の多くに必須で動物の生存に欠かせない生理活性物質であるアスコルビン酸は、ほとんどの哺乳類にとって体内で合成されて必要をまかなう物質である。しかしヒトを含む多くの霊長類やモルモットのような一部の哺乳類ではこれを合成する代謝経路を喪失しており体外から食物としての摂取が生存上必須となっている。つまり多くの哺乳類にとってはアスコルビン酸は体内で自給されている多くの生理活性物質の一つに過ぎないが、霊長類の多くとモルモットにとってはビタミンの一種であるビタミンCとなっている。

また、カロテノイドは全ての生物の細胞内の代謝経路において重要な役割を果たしており、たいていの生物、すなわち原核生物や多くの真核生物(原生生物、植物、菌類)は自らの代謝経路において合成する事によって自給している。しかし全ての後生動物はこの代謝経路を喪失しておりカロテノイドを他の生物を捕食する事によって摂取しなければならない。そのため、ほとんどの生物にとってビタミンではないカロテノイドは後生動物にとってはビタミンとなる。ヒトでは体内で必要なカロテノイドであるレチノイドをビタミンAと称し、レチノイド自体やβ-カロチンなどのレチノイドに変換可能なプロビタミンAと称される一群のカロテノイドを食品とともに摂取しなければ生存できない。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

<アスタキサンチン>

アスタキサンチン
posted by kakisunny18 at 11:50| Comment(0) | TrackBack(3) | アスタキサンチン
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